無対象の教科書
おためし版
おためし版
と自覚してる人の中で、壁やかばんの固定以外のパントマイムに対して自信を持っている方はどれくらいいるのでしょうか?
「パントマイムをやっています」
「へぇ。じゃぁちょっとみせてよ」
こういう機会があったときに、壁を演じてませんか?
そして、たいして盛り上がらないという経験があるなら昔のぼくと一緒です。
ぼくは、演劇の大学に通っていたので、表現する機会が多くありました。パントマイムも最初は、芝居を教えている方に習っていたんです。が、いくらやっても自信が持てたのは、壁をやるときだけでした。見えない壁を表現してるときは、「こうすれば壁見えんだろ?」と生意気に演じているのに、壁以外のもの(例えば、冷蔵庫からポットをとりだし、コップに注ぐみたいな流れ)を演じるときに、全くコップの存在が信じられませんでした。
何もないのに、小道具を扱っているように演じる機会はありますか?
芝居の現場で、サクッと演じてみたり、コントを演じるときにさらっと「ものがあるつもりで演技する」っていう機会。
コロナで、リアルイベントは減りましたが、人前で演じる機会は、またやってきます。そのときに、何もないのになにかあるつもりで演じるための準備はできていますか?
ちなみに、エアーで演技することを「無対象の演技」と呼びます。
読み方は「むたいしょうのえんぎ」です。
パントマイムの人たちは、日頃から見えないものを本当にあるかのように演じています。言い換えれば、無対象の演技が仕事です。
壁も無対象の演技のひとつですが、パントマイムのプロが演じる壁以外無対象の演技をご覧になったことはありますか?
ぼくは、はじめてパントマイムの公演を生で見たときに、「あれ?ぼくには見えてないけど、本当にあるのかな?」と強烈に錯覚しました。
そして、「見えてないけど、本当はあるに違いない…」と見終わったときに結論づけたのを覚えています。
18歳くらいのころです。
えぇ、そうです。未成年とはいえ、分別のある18歳がそういう結論をだしたのです。
そうと信じる以外に説明のできないくらいに、その舞台では無いものが存在してました。
そして、どうすれば彼らみたいに説得力を持って演じられるのかが知りたくて、パントマイムを演じる側の人間になりました。
なぜならパントマイム=壁というイメージがあまりにも強いため、「この人も壁のやり方を知りたいんだろうな」と推測して、壁から教えるケースが多いように思います。
しかし、習う側は必ずしもパントマイムの壁がやりたいわけではない。というケースが少なからず存在することをぼくは最近突き止めました。
ぼくのように、芝居で周りの役者と差をつけたいという気持ちでパントマイムを習う人もいます。そして、その人にとっては必ずしもパントマイムの壁ができるようになることがゴールでなかったりします。
にも関わらず、パントマイムを習いに来たからには壁くらいできないと…と、壁を習うことに反対する理由もなく壁からはじめて、よくわからない反復練習でつまらなくなってフェイドアウト…というパターンが存在します。
では、彼らのゴールはなんだったのでしょう?
それは、「無対象の演技を通して、説得力のある演技ができるようになる」という目標ではないでしょうか?
もし、そうであるのなら、壁なんて習わずに「無対象の演技を教えてくれ」って頼めば良さそうなものですが、そんな小さな声はグループレッスンではなかなか通りません。
そして、マンツーマンレッスンを受けるまでもなくやめていくのです。
だったら、ちょっとまってくれよ!!
おれが、無対象だけにしぼった教材つくるからさ!!
というわけで、無対象の演技だけに特化したパントマイム、無対象の教科書という動画講座ができました。
お試し版と完全版。2種類ありますが、お試し版の内容はすべて完全版に含まれています。
録画された動画を通して、実践的にパントマイムの無対象の演技を修得するためのコースとなります。
見終わったら、どのように演じれば、自分が想像したものがお客さんにも伝わるのか。が、腹の底からわかります。
そして、演じるときに「演技うまくなったね」と声かけられることはないかもしれませんが、心の中で「なんか…うまくなったな」とつぶやかれるくらいにはなるでしょう。
お試し版は、10分くらいの動画です。
「見えないものが見えてくる演技、3つのコツ」
完全版は、無対象の演技で5分くらいの動きを演じられるようになるためのコースです。
ぶっちゃけ、まだ全部できてないのですが、90分くらいあります。
お試し版は、今まで500円で販売していました。
しかし、思うところがあって、無料にしました。
本当は、500円くらいの価値は必ずあるので、近々また500円にもどすと思います。
じゃぁ、なんで無料にしたのか。
今のところ、このコースを受けた人が少なすぎて、レビューがゼロだからです。
Amazonとかで商品を買うときに一番参考にされるものは、先に買った人のレビュー。実際に手に取れないモノを買うときに大いに参考になりますよね。
ぼくの講座も、レビューさえあれば…と思っているのでレビューがそろえば、お試し版500円で販売するつもりです。
ぜひ、今のうちにご覧になってください。
しもとり ゆう
しもとり ゆうは、観客ゼロの状態から人だかりをつくり、最後には一人二役の芝居で観客の心を揺さぶり、財布の紐を緩めさせる実力派パントマイマーです。
どれだけ稼げなくても、しゃべらないということにこだわり、今の芸を磨いてきました。今では、パントマイムだけでなんとか生活を成り立たせています。
そして、それでもなお山本光洋という偉大なパントマイマーの元で教わる現役の生徒でもあります。
Webサイトで紹介してるように、パントマイムを教えている場はいくつもあります。そして、その多くが、20年以上パントマイムの第一線で活躍する方々ばかりです。
ぼくは、パントマイムを教える「権威」としてではなく「パントマイムをちょっと先に習い始めた先輩」として、この動画講座を制作しました。
「ここでつまづいて去っていった人いたよな、じゃぁここはもう少し細かいステップに分解しよう」
「これは、あまり実践で役に立ってないから省こう」
「こうやって理解していったから、この手順で伝えよう」
そんなふうに限りなく、始めたばかりの人目線がわかる先輩として受講していただけたらとうれしいです。